FT-817NDでアマチュア無線再開局
家族のアマチュア無線局の再免許手続きをたのまれました。インターネットを使った電子申請で簡単でした。以前から、電子申請は知っていましたが、専用のICカードとリーダーが必要で面倒だと思い込んでいました。現在は、ユーザーIDをインターネット上で登録申請して、そのユーザIDで認証して申請する手順に改められています。
再免許手続きの際に、新規開局の申請手数料を確認すると電子申請では2900円と安価です。しかも、技適(技術基準適合証明)を受けた無線機を使用すれば、保障認定も不要となっています。つまり、2900円のみで開局できることになります。
これは、再開局するしかない・・・と20年ぶりにアマチュア無線機を調達しました。ヤエスのFT-817NDという1.9MHzから430MHzまでのマルチバンド、オールモード機を中古で入手しました。中古でも使用感のない綺麗なリグです。技適番号から新スプリアス基準にも適合していることがわかりました。
入手したFT-817NDは非常にコンパクトです。付属のマイクがやたら大きく感じます。比較的小型のスイッチング電源(アルインコDM-330MV)よりも小型です。この無線機でも10年以上前に発売開始されたものらしいです。早速、電子申請で手続きを開始しました。以前の古いコールサインを復活する予定ですので、古いコールサインを証明する書類を捜すと、唯一、無線局事項書(工事設計書)が残っていました。免許の期限は、昭和67年となっています。つまり平成4年。ちょうど20年前です。
※電子申請の際に証明書類のPDFが準備できなかったので、添付せずに申請したところ、提出を求められることなく、旧コールサインで再免許が取得できました。必ず必要ということではないようです。手続きは、土日を入れて9日間で完了しています。その後、返信用封筒を送付して合計12日間で免許を手にすることができました。手軽です。(2012-11-18追記)
中古なので動作確認をしました。ベランダにロッドアンテナを出して受信してみました。中波放送や短波放送は正常に受信できましたが、アマチュア無線は聞こえません。受信感度はSGからの信号で確認しました。以前作った短波受信機と比較してみましたが感度はほぼ同等でした。
送信は、局免がないので、スペアナで確認しました。50MHzまでは、スプリアス領域に問題ありませんでしたが、144MHzは、第三高調波がやや大きいようです。430MHzは、変なところにスプリアスが見られます。いずれも-40dB以下となっていますが、新スプリアス基準ではNGとなりそうです。スペアナも校正されたものではないし測定方法も適当なのであてにはなりませんが、気になります。
局免が来るまでにいろいろと準備したいと思います。実家では、HFはフルサイズのアンテナがありますが、単身赴任中である現在の環境は、憧れの「アパマンハム」です。ベランダで利用したり移動運用で使えるワイヤーアンテナなどを作りたいと思います。とりあえずQRPなSWR計、アンテナチューナーなどを作りたいので調整に必要なダミーロードを作りました。準備した材料は、ケース、BNCコネクタ、5W100Ωの酸化金属皮膜抵抗2個です。合計650円程度かかりました。(一番高価なのはケースです。)
100Ωをパラにして50Ωとします。5Wがパラなので10Wまでの耐入力となります。FT-817NDは、最大でも5Wなので問題ありません。抵抗の取り回しで特性が変わりそうですがとりあえず適当に接続しました。
GigaStとリターンロスブリッジを使用して500MHzまでの反射損失を測定してみました。
144MHzまではリターンロスが-16dB以上あるので、SWRは1.5以下となります。430MHzでは、リターンロスが-5dB程度なのでSWRは3以上となります。144MHzまでなんとか使用できそうです。
※リターンロスの数値に間違いがありました。リターンロスブリッジの測定端開放時にGigaStでフラット化するのを忘れて測定したようです。
FT-817NDにダミーロードをつないでSWR表示でSWRを確認しました。144MHzでは、バーグラフが表示されませんが、430MHzでは、3個表示されます。インターネットで情報をあさると3個でSWR1.6程度らしいです。リターンロスでの測定結果よりも小さくなりました。
FMのフルパワー(といっても5W)で数分間送信して、ダミーロード内部の抵抗を触ってみました。発熱はありますが、やけどするほどではないので問題ないと判断しました。
ダミーロードの作り直し
せめて144MHzまでSWR1.1以下にしたいとダミーロードを作り直しました。ケースをタカチのMB-1Sと小さくしました。アース側は、銅板で接続しています。GigaStでリターンロスを測定してみると、144MHzで-27.4dBmとかなり改善しています。SWRで1.1以下となります。430MHzでは、-11dBm程度なのでSWR1.8ぐらいです。FT-817NDで430MHzを送信してみるとSWRのバーグラフが1個表示されます。Webの情報では、SWR1.4以下らしいのですが、リターンロスによるSWRより低めに表示されます。
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油冷式ダミーロードの製作 | henteko.org
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