20dBカップラーの製作
アマチュア無線の送信機出力のスペクトラムをAPB-3やGigaStで測定するために必要な20dBカップラーを作りました。
自作するのはQRPなトランシーバーなので最大でも出力1W程度ですが、それでも30dBmとなります。スペアナで直接扱うには危険なパワーです。アッテネーターで減衰できれば良いのですが、自作アッテネーターの耐電力を超える可能性もあります。カップラーのカップリングロスで-20dBできれば、後は自作のアッテネーター扱える電力となります。
書籍「定本トロイダル・コア活用百科」を参考に作成しました。書籍では、トロイダルコアにFT-50-72を使用するように記載されていますが、現在、入手できるのは#77材になります。よって、FT-50-77を使用してKQE0.32φを10ターンとして、同軸ケーブル(1.5D-2V)を中に通して作成しました。
入出力に方向性はありません。出力側にダミーロードを接続して結合出力から-20dBの信号を取り出します。1W(30dBm)を測定する場合は、それでも+10dBmの電力があるので、安全のため20dBのアッテネーターも併用することにします。
APB-3で40MHzまで測定してみました。10MHzで-20.5dB、30MHzで-20.8dBとやや多目のカップリングロスとなりますが、この範囲内では誤差1dB以下と十分にフラットな特性が得られました。
GigaStで200MHzまで測定してみました。100MHzで-21dBとなりました。200MHzまではゆっくりとカップリングロスが増えていきます。200MHz以上は、カップリングロスが大きく変動するところがあるので、使用は200MHzまでとします。
スペアナ(RIGOL DSA-815TG)で測定しなおしました。30MHzを超えると1dB程度ロスが増えますが、150MHzまでは問題なく使えそうです。150MHzを超えると急激にカップリングロスが増えるので測定系には利用できません。
4件のピンバック
QRPデジタルパワーメーターの製作 – henteko.org
7MHz-QRP-CWトランシーバーの製作 – henteko.org
広帯域高周波リニアアンプの製作 | henteko.org
si5351a-VFOを使用した50MHz-AMトランシーバーの製作 | henteko.org
コメントは現在停止中です。