広帯域プリアンプの製作
エアバンド受信機の製作で、内蔵プリアンプに古いICのuPC1651Gを使ったのですが、またまた、古いものを持ち出してきました。
NEC製のVHF-UHF帯用広帯域増幅用ハイブリッドICのMC5156とMC5157です。データシートのコピーと1986年9月号のCQ誌掲載の製作記のコピーとともに古いパーツボックスにしまいこんでありました。しかも、亜土電子(アド電子)のビニールパッケージに包まれたままです。亜土電子・・・・。どうなったのでしょうか。T-ZONEの前身ですね。Webで調べると、いまやT-ZONEも秋葉原に一店のみです。お店は秋月電子や千石通商の通りにあったような記憶があります。ちょうど、鈴商の斜め前だったかなぁ。(←ちょっと怪しい記憶です。)
当時に製作したかどうかも覚えていません。覚えがないということは、購入だけして「いつかつくろう」と死蔵してしまったのかもしれません。
MC5157は、30~900MHzで平均利得24.5dBの広帯域増幅ICで、おもにTVブースターで使用されていたようです。そのせいか入出力インピーダンスは75Ωとなっています。多少インピーダンスは違いますが、50Ω系でも使えそうなので1台作ってみることにします。
さすがにこのICは手に入れることが出来ないようで、Webで探しても国内には取り扱いがありません。唯一、Yahooオークションにたまに出品されています。
ということで、回路図等は参考にならないのであえて用意しませんが、回路図がいるほど難しいものではありません。11ピンもあるICなのですが、入力、出力、電源以外の8ピンはすべてアースになります。
スペアナ・アダプターGigaSt v5に接続して性能を評価します。
TGモードで利得と帯域を確認します。中途半端なレベルで正規化(FLAT)する方法がわからなかったので、とりあえず10dBのアッテネータを接続して、スルー(オレンジのライン)とアンプ挿入時(紺色のライン)をスキャンした画像です。500MHzまでは、スペックとおり20dB以上の利得があります。500MHzより上は、900MHz程度まで20dB弱の利得となりました。
GigaStは、入力に26dBものアッテネータが標準で入っているので、受信アンテナを接続してスキャンすることは苦手です。エアバンド受信機用に製作した室内アンテナを接続して0~1000MHzまでスキャンさせても特に信号を捕らえることができません。
製作した広帯域プリアンプをアンテナとGigaStの間に入れて同じようにスキャンしてみます。たくさんの信号を捕らえることが出来ます。ちょうどGigaStの入力アッテネータを外してスルー入力した状態に近いと言えるでしょう。
帯域を絞ってクローズアップしてみます。これは、地上デジタルテレビ放送の信号と思われます。このアンテナでは、TV受信できる電界強度には足らないようです。
これは、携帯電話の基地局の信号と思われます。
古いICですが、バンドスコープ等のちょっとしたお遊びに使えそうです。
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広帯域プリアンプの製作その2 | henteko.org
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